子イヌの社会化としつけ
社会科とワクチンの関係
ワクチン接種を受けて、外に連れ出そう。
 子イヌはさまざまな伝染病に対する免疫を母乳から得ています。でもこの免疫力は、時間とともに低下しますので、伝染病予防のためのワクチン接種が必要です。
 子イヌの社会化には生後3〜12週齢が最も大切です。社会化に大切な時期以降のワクチン接種では、はじめて外に出したときに、すでに臆病な性格が形成されてしまっている子イヌもいます。現在のワクチンの接種時期は、4〜15週齢とされています。先生とよく相談し、健康状態をチェックしてもらったうえで、早めにワクチン接種をし、安心して外の世界に連れ出せるようにしてあげたいものです。

子イヌの社会化って?
ほかの人やイヌと仲良くできることが大事。
 人間と同じで、イヌも幼児期にどんな育てられ方をされたかで、その性格が左右されてくるものです。散歩に出ると、ほかのイヌを恐がったり、威嚇したりする。宅配便の人や来客に吠えかかったり、噛みついたりする、といった問題行動に発展させないことが、大切です。とくに生後3〜12週齢の子イヌにとって大切な社会化の時期に、家の中だけで暮らすと臆病になりがちです。また臆病がこうじて、吠える、噛みつくなど攻撃的になる場合も少なくありません。
 これを避けるためには、できるだけ早い時期に、たくさんのイヌや老若男女さまざまな人間と接する機会を持たせ、“社会”に慣らすことが大切です。

オツワリの教え方
ごほうびを使えば、自然に座れる。
 外に連れ出すとき、「オスワリ」や「マテ」などの基本的な行動がとれると、飼い主は扱いやすいものです。オスワリを学ばせる方法は、まず子イヌの好物(フードのかけらやおもちゃ)をごほうびに用意し、それを手に持って、子イヌの目線より少し高い位置でみせます。子イヌが自分で頭を持ち上げるように誘導できれば、体は自然についてきて、ストンと座ります。座ったと同時に「オスワリ」と言ってください。そしてごほうびを少し与えます。
 大切なのは、座ったと同時に「オスワリ」と言うこと。これを数回続けていくうちに、子イヌは「オスワリ」という言葉と、座る動作の関連を認識できるようになります。

フセの教え方
「フセ」は「オスワリ」の応用
 飼い主は子イヌの好むごほうびを手に持ってみせ、それを「オスワリ」とは逆に、床の方へ降ろします。子イヌの頭が下がると体も自然についてきます。こうして子イヌのひじが床についた瞬間に、「フセ」と声をかけます。
 この方法ではうまくできない場合は、飼い主の足の間をくぐらせる方法もあります。まず足を投げ出すかっこうで座り片方の足は曲げ、もう片方はひざを立ててトンネルをつくります。そしてごほうびで誘導し、足のトンネルをくぐらせます。この方法も、ひじが床についたと同時に「フセ」と声をかけましょう。すぐ覚えなくても、日にちをかけ、根気よく繰り返しているうちに子イヌは学習していきます。

マテの教え方
「オスワリ」を覚えてから、教えよう。
 「マテ」は制止を理解させる言葉です。外に連れ出したときに「マテ」の号令がわかると、急な飛び出しを防いで交通事故からイヌを救えたり、知らない人にとびつくことなどもやめさせられる大事な号令となりますので、必ず覚えさせましょう。
 方法は、「オスワリ」ができるようになったら、食事のときに食器を持ったまま、まず子イヌにオスワリをさせます。座ったら、食器を目の前に置き、てのひらを子イヌの顔の方に向け、「マテ」と言いましょう。最初は待たせる時間はほんの一瞬。そして少しずつ長くしていきましょう。待てないで食べようとしたら、「オスワリ」からやりなおします。ちゃんと待てたら「ヨシ」と言って食べさせ、ほめてあげましょう。


肝心なのはほめてしつけること
ほめられるとがんばるのは、イヌも人も同じ。
 人間だって大好きな人、頼りにしている人にたたかれれば、人間不信になってしまいます。しつけをするときは、とにかくできたらほめること。できないときは、はじめから根気よく教えていくことが大切です。また、ほめるときは「○○ちゃんは偉いね〜」とオーバーなくらい優しい声でほめてあげてください。
 とくに子イヌの場合はまだ加減がわからないので、飼い主と遊んでいる最中に、激しくとびついてきたり、興奮して強く噛むなどの行為がみられます。そんなときは「ダメ」など制止の声とともに遊びをやめ、完全に無視しましょう。そして子イヌがおちつきを取り戻したら、再び相手をしてあげます。

ねだって吠えるときのやめさせ方
甘えが原因で吠えるとき、かまうことは逆効果
 遊んで欲しかったり、抱っこをねだるときなど、子イヌはさかんに鳴いて飼い主の気をひこうとします。かわいそうだからと相手にしたり、反対に「うるさい!」と声をかけると、子イヌは「吠えたらかまってもらえる」と思い込んでしまうもの。むだ吠えをしたら、飼い主はひとことも声をかけず、完全に無視しましょう。そして吠えることをやめたら、穏やかな口調で「いいコね」とほめてあげます。
 社会化はたいせつですが、孤独に慣れることもたいせつです。かまってもらえない時間があることを知ることは、やがてひとりで留守番をさせる際に役立ちます。ただしはじめのうちは、1頭での留守番は2〜3時間以内にしましょう。

肝心なのはほめてしつけること
ほめられるとがんばるのは、イヌも人も同じ。
 飼い主が帰宅すると、うれしくてそそうしたり、いきなりとびついてくる子イヌがいます。大歓迎されて、飼い主としては喜ばしい気持ちになりますが、大切な服を汚されたり、破かれたりするのは困りもの。やめさせるには、帰宅したら子イヌを無視したまま部屋に入り、壁に向かってへばりついて、子イヌがおちつくのを待ちます。このとき、両手はとびつかれないよう、上にあげるか腕を組んでください。こうしてイヌがおちついたら、着替えをして、「ただいま」と声をかけ、オスワリをさせ、ごほうびをあげてください。ただし大げさにほめたりすると、もとのもくあみとなります。根気のいるしつけですが、気長に続ければやがてなおります。

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